宮崎の神話と伝説〜街角のあちこちが古代へのタイムトンネル〜-1

宮崎の神話と伝説〜街角のあちこちが古代へのタイムトンネル〜

国生み神話から天孫降臨、そして神武天皇まで、古事記のハイライトともいえる物語の舞台となった宮崎は、まさに神々のふるさと。
はるか古代への入り口は街角のあちこちにひっそりと扉を開けています。
ここでは、神話初心者でも入りやすいように、各スポットでの物語を少し簡略化して各所をご紹介。神話をめぐる小さな旅へ出かけてみましょう!

シーガイアのある阿波岐原で、神の「みそぎ」により生まれた「アマテラスオオミカミ」

「イザナキノミコト」と「イザナミノミコト」がたくさんの島と神を「生む」ことで日本の国土と世界が構成されました。その際、火の神を生んだことで死んでしまった妻を追いかけ、「イザナキノミコト」は黄泉の国まで追いかけましたが、汚れを受け逃げ帰り史上初めて「みそぎ」をしたと言われる「みそぎ池(御池)」があります。
このみそぎで誕生した太陽の神「アマテラスオオミカミ」と言えば誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
 

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日本初の夫婦が祀られる江田神社-1

日本初の夫婦が祀られる江田神社

みそぎ池の近くにある江田神社には日本を生んだ「イザナキノミコト」と「イザナミノミコト」が祀られています。まさに日本初の夫婦!
全国の神社であげられる「祝詞」の冒頭にその名が出てくる「祝詞発祥の地」ともいわれているパワースポットです。

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世界から光を取り戻すため、天岩戸で神々が陽気に踊る「宴」

「アマテラスオオミカミ」は亡くなった母を恋しがり暴れ静まらない弟の「スサノオノミコト」に困り果て「天岩戸」に引きこもってしまい、世界は闇に閉ざされてしまいます。
困った神々が高千穂にある天安河原に集まり、陽気な宴を始め、その騒ぎが気になり顔をのぞかせた「アマテラスオオミカミ」を引き出して世界は光を取り戻します。
こうした物語などは夜神楽として宮崎県内に数多く伝承され、今でも見ることができます。

天孫降臨 〜天つ神と国つ神の婚姻〜

「アマテラスオオミカミ」の御孫「ニニギノミコト」が地上世界の平定を図るために降臨します。そして「コノハナサクヤヒメ」と出会い結婚しました。これが天つ神と国つ神の初めての婚姻。この二人を祀っているのが木花神社です。
この求婚の際に姉の「イワナガヒメ」も一緒に嫁がせようとしましたが、邪険にしてしまったことで「ニニギノミコト」の子孫たちの寿命は木の花のようにもろく限りのあるものになったと言われています。

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コノハナサクヤヒメの壮絶な出産-1

コノハナサクヤヒメの壮絶な出産

「コノハナサクヤヒメ」は一夜の契りで身ごもったことを疑われ、産屋に火を放ち無事出産することで「ニニギノミコト」との子供であることを証明しました。木花神社付近にはこの産屋があったとされる「無戸室の跡」などがあります。

「海幸彦」と「山幸彦」の遊び場 〜青島・木花〜

コノハナサクヤヒメの壮絶な出産により生まれた「海幸彦」と「山幸彦」は青島や木花を遊び場として育ちました。
ある日、弟の「山幸彦」は兄の「海幸彦」から道具を借りて漁をしたところ、兄が大切にしていた釣針を無くしてしまい、探しに訪れた海の神の宮で「豊玉姫」と出会い、結ばれ三年の間、楽しく暮らします。
青島神社はこの「山幸彦」と「豊玉姫」を祀っています。

新春の禊 青島神社「裸まいり」

「山幸彦」が三年後に帰ってくる際、村人が海に飛び込んで迎えたという故事にちなんで、今でも青島では「裸まいり」というお祭りがおこなわれています。

鵜戸神宮のお乳岩の伝説と神武天皇

海の宮から戻った「豊玉姫」は出産の際、決して中を見ないようにと言います。「山幸彦」は約束をやぶりのぞいてしまったことから「豊玉姫」は産まれたばかりの子を残していなくなってしまいます。しかし、洞窟の岩からしたたり落ちる水を乳がわりにして子供は見事に育ちます。これが鵜戸神宮に今も残るお乳岩の伝説です。
こうして産まれた「ウガヤフキアエズノミコト」と「豊玉姫」の妹である「玉依姫」の間に生まれた四人兄弟の末弟が後の「神武天皇」となります。

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